
首相官邸に入る高市首相=19日午前
高市政権下で初となる与党税制改正大綱は、経済成長を重視する首相の意向を踏まえ、減税メニューが並んだ。自民党税制調査会のメンバーから減税に慎重な重鎮を排除するなど当初から首相の姿勢は一貫。改正作業の最終盤には国民民主党の協力を得るため自ら減税のアクセルを踏み込んだ。「責任ある積極財政」を掲げるが、財政規律への配慮は置き去りになりつつある。
▽乏しい威厳
自民党税調は計約8年にわたり会長を務めた大蔵省(現財務省)出身の宮沢洋一氏が外れるなど、メンバーの大半が入れ替わった。新たに就任したインナーと呼ばれる幹部は首相に近く産業政策に影響力を持つ議員らで「税については素人」(経済官庁幹部)が目立つ。「...
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