
帰宅困難者のために開放された東京国際フォーラムで休む人たち=2011年3月12日未明、東京都千代田区
12年ぶりに改定された首都直下地震の被害想定は、被災に伴う深刻な姿を再び突き付けた。耐震化や防火が一定程度前進したものの、東日本大震災当時を超える規模の帰宅困難者の発生を予想。過密首都の脆弱性が浮かんだ。高齢化、外国人の増加といった社会変容もあり課題は山積している。
▽火災リスク
東京スカイツリーにほど近い東京都墨田区京島地区。関東大震災、東京大空襲を逃れた木造住宅密集地域が広がる。墨田区の森崇紀主査は「消防車が入れない細い道も多い」と明かす。
戦後、JR山手線の外周に木造住宅地が数多く形成された。防災上の懸念から都は対策を推進。2012年10月時点で都内に1683ヘクタールあった危険な密集...
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