観光フェリーに飛来する鳥=宮城県気仙沼市
 観光フェリーに飛来する鳥=宮城県気仙沼市
 リアス・アーク美術館の常設展示会場=宮城県気仙沼市
 「ファイト新聞」の創刊号
宮城県気仙沼市

 2011年3月11日に起きた東日本大震災から来年で15年になる。宮城県気仙沼市も津波で甚大な被害があった。復旧・復興で何が変わり、変わらなかったのか―。震災取材から14年ぶりに再訪した。

 JR気仙沼駅は、岩手県の一ノ関駅を発する大船渡線の列車の終点だ。ここからバスに乗り10分ほどで、気仙沼湾に面した南町海岸に到着する。

 同湾に浮かぶ気仙沼大島に住民が通うのに、かつてはこの港を発着する定期船を使うのが常だった。昔懐かしいこの交通手段も、19年に復興のシンボルとして気仙沼大島大橋が開通した後、運航を終了した。代わりに湾内を巡る観光フェリーがこの港を拠点に運航中だ。

 フェリーに乗り込み、潮風に吹か...

残り733文字(全文:1033文字)