選択的夫婦別姓目指す団体の井田奈穂代表
 選択的夫婦別姓目指す団体の井田奈穂代表

 政府は「第6次男女共同参画基本計画」の2025年内策定を見送った。基礎となる男女共同参画会議の答申案に、高市早苗首相が推す旧姓使用法制化が、議論を経ないまま所管の内閣府によって突如盛り込まれていたことが12月12日に発覚。異論が噴出していた。この旧姓使用法制化は、社会の混乱とコスト負担を招く世紀の愚策だ。

 計画は今後5年間で取り組むジェンダー施策の指針となり、1年にわたって議論されてきた。高市氏が来年の通常国会に法案提出を目指す旧姓の法制化とは、夫婦同姓となる「同一戸籍同一氏」の原則は維持したまま、旧姓に法的効力を与えるというものだが、素案には含まれていなかった。

 答申案の件は18日の衆院法...

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