「高校時代に留学したフィンランドでムスリムの人々と出会ったのが、彼らに興味を持ったきっかけでした」と話す海野典子さん
 「高校時代に留学したフィンランドでムスリムの人々と出会ったのが、彼らに興味を持ったきっかけでした」と話す海野典子さん
 「高校時代に留学したフィンランドでムスリムの人々と出会ったのが、彼らに興味を持ったきっかけでした」と話す海野典子さん

 2千万人以上とみられる中国国内のイスラム教徒(ムスリム)には、中国語を話す回族や、北西部に住むウイグル族など多様な集団がいる。その歴史を、大阪大講師の海野典子さん(中央ユーラシア近現代史)が「イスラームが動かした中国史」(中公新書)にまとめた。「多彩なルーツを持つ人々が中国をつくったと伝えたい」と話す。

 「回教」と呼ばれるイスラム教と、中国の出合いは唐時代にさかのぼる。ムスリムは天文学や医学などの最先端の技術をもたらした。歴代王朝に重用され、アフリカまで遠征したことで有名な明の鄭和もムスリムだ。海野さんは「それでも彼らは常に少数派。差別や虐殺など苦難の歴史を生き抜いてきた」と語る。

 教義を厳...

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