福島県大熊町の一時保管施設に置かれた除染土=2月
 福島県大熊町の一時保管施設に置かれた除染土=2月
 住民のよりどころだった海渡神社に集め置かれた墓石(右奥)=2月、福島県大熊町
 住民のよりどころだった海渡神社に集め置かれた墓石=2月、福島県大熊町

 東京電力福島第1原発事故に伴う福島県内の除染土の再利用が進まない。中間貯蔵施設(同県大熊町、双葉町)から再利用のため運び出した量はごくわずかで、今回のアンケートでは慎重姿勢の知事が目立つ。事故から15年。被災地への関心は薄れ、地元の焦りの色は濃くなる。

 ▽断腸の思い

 木々に囲まれた高台に鎮座する小さな社、脇に並ぶ墓石―。住民のよりどころだった大熊町小入野地区の海渡神社。「断腸の思いで先祖代々の田畑、家も手放し離れる決断をした」。説明板には中間貯蔵施設建設のために土地を手放した住民の苦渋がにじむ。墓石は移動を迫られて集めて置いたものだ。

 子どもの頃の遊び場だったという根本友子さん(78)。約1...

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