
山岡淳一郎さん
戦乱と干ばつに苦しむアフガニスタンで30年以上にわたり人道支援を続けた中村哲さん。医師の立場を超えて、井戸の掘削や用水路の建設に取り組んだが、2019年に武装集団に殺害された。その気概に満ちた生涯を、ノンフィクション作家の山岡淳一郎さんが生い立ちから死まで丹念にたどって描いた。
「中村さんは教科書にも取り上げられ、聖人のように語られるが、あんな壮大な事業をする人間がどのように生まれたのか、素朴な疑問があった」と執筆の動機を語る。
約5年かけ、日本とアフガニスタン、パキスタンで100人以上に取材して見えてきたのは、不器用さと緻密さ、頑固さと柔軟さの振幅が大きい「人間くさい姿」だった。
高校入試...
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