
宮城県山元町の自宅跡に立つ菅野寛美さん=2月
東日本大震災で大きな被害が出た自治体に住民が戻っていない。市街地再編などに時間を要し、発生からの15年間で人口減少は加速。当初の復興計画で描いた「未来」からはほど遠い状況になっている。大規模災害は各地で発生する可能性があり、専門家は人口減少を前提とした環境整備の重要性を指摘する。
▽想像以上
「本当は戻ってきたかったんだけどね」。宮城県山元町の花釜地区。菅野寛美さん(81)は、JR常磐線の旧山下駅があった場所に近い、雑草が生い茂る自宅跡地を見て寂しそうにつぶやいた。
夫や長女の家族と暮らしていた自宅は震災の津波で1階が浸水したが、修繕すれば住み続けることは可能だった。だが一帯は住宅などの建築...
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