
「東日本大震災遺構・伝承館」の気仙沼向洋高校旧校舎3階に保存されている津波で流れ着いた車=2025年12月、宮城県気仙沼市
東日本大震災の被災地では、語り部が記憶と教訓の伝承に取り組んできた。目に見える被害の爪痕が減る中、次の災害に備えた継承活動はさらに重みを増す。近年、遺族や被災者が占めていた語り部に、若い世代が加わり始めた。震災の記憶や体験がない若者たちが、語る側に回った思いとは。背景を取材した。
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窓ガラスは割れ、誰もいない教室に冷たい風が吹き込む。床に散乱した教科書、鉄骨がむき出しの天井…。津波の爪痕が残る校舎で、宮城県気仙沼市立階上中1年の佐藤結月さん(13)が訪れた人に語りかけた。「みなさんの目の前の被災車両は、津波によってベランダの手すりを破壊しながら、8メートルの高さの教室まで流れ...
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