東京サンケイビル(左)とフジの事業別業績の推移(右)のコラージュ
 東京サンケイビル(左)とフジの事業別業績の推移(右)のコラージュ

 フジ・メディア・ホールディングスと投資家の村上世彰氏の対立は、不動産事業ばかりに市場の注目が集まり、テレビ放送の将来像には焦点が当たらなかった。競争が激しいメディア事業の収益を期待通りに成長させて放送の公共性と両立させる―。村上氏側が無関心だった重い課題に、フジ経営陣は正面から向き合うことになる。

 ▽虎の子

 フジの業績は近年、不動産事業の伸びに支えられてきた。2024年3月期の営業利益は不動産がメディアを逆転。25年3月期と26年3月期は元タレント中居正広氏による性暴力問題の余波で広告が激減し、赤字のメディアを不動産が補う構図になっている。

 フジがサンケイビルを2012年に買収して以降、市況...

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