岩手県陸前高田市の普門寺に並ぶ石像。震災遺族らがつくった=1月
 岩手県陸前高田市の普門寺に並ぶ石像。震災遺族らがつくった=1月
 取材に応じる普門寺の熊谷光洋さん=1月、岩手県陸前高田市
 身元が分からない骨を納める墓に手を合わせる普門寺の熊谷光洋さん=1月、岩手県陸前高田市
 普門寺に設けられた身元が分からない骨を納める墓=2月、岩手県陸前高田市

 岩手県陸前高田市の曹洞宗普門寺には、震災後に見つかった身元不明者9人分の遺骨が納められている。「遺族によりどころをつくり、安心感を持ってもらうことが大事」と語る住職の熊谷光洋さん(74)。家族の元へ戻れるよう15年間、祈りをささげてきた。

 雪がちらつく1月下旬、海を望む境内に白い息を吐きながら手を合わせる熊谷さんの姿があった。9人の遺骨が納められた墓。「広田湾 平成28年3月2日」―。見つかった場所や時期が記されたプレートがあるのみで、名前はない。

 死者・行方不明者が1800人を超えた陸前高田市では、身元確認に時間を要するケースもあった。市からの依頼を受けた普門寺では「誰かの大事な人を放って...

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