撮りためた被災地の写真を紹介する「大船渡津波伝承会」の齊藤賢治さん=2月、岩手県大船渡市
 撮りためた被災地の写真を紹介する「大船渡津波伝承会」の齊藤賢治さん=2月、岩手県大船渡市
 被災地の写真を背に、取材に応じる「大船渡津波伝承会」の齊藤賢治さん=2月、岩手県大船渡市

 東日本大震災の被災地で復興が進む一方、未曽有の被害を後世に残す伝承活動は、語り部の高齢化による先細りの懸念が大きい。規模の小さな団体では活動終了を決めたところも。記憶や経験の風化防止が課題だが、現役世代は仕事との両立が難しく、金銭的なメリットも少ないため活動に参加しにくいのが実態だ。

 ▽土日のみ

 岩手県大船渡市の語り部齊藤賢治さん(78)は、代表を務める「大船渡津波伝承会」を今年5月に解散すると決めた。会員は5人。活動は14年以上に及び、年間6千人に話をしたこともあったが、自身やメンバーの高齢化で苦渋の決断をした。

 震災時は役員を務めていた製菓会社の2階にいて、近くの高台に避難。津波は直前ま...

残り808文字(全文:1108文字)