
およそ90年前、太平洋戦争前の日本の人々はどんな暮らしをしていたのだろうか。都市部や観光地の様子は写真や記録映画で見られるが、普段の日常はうかがい知ることが難しい。しかし、最も手っ取り早い方法がある。当時を知る人々に、直接話を聞くこと。そんな貴重な証言集だ。
東北大の研究室が、かつて存在した持続可能な暮らし方を探ろうと、1914~36年生まれの600人以上から聞き取った。全国各地の食事や住まい、仕事、遊び…。個性あふれる語り口から、当時の生活が生き生きと立ち上がる。
例えば、食生活は基本的に今より質素だ。しかし地域ごとに多様で豊かな食べ物が登場する。北海道の男性は、カキやホタテを「山のように...
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