日連丸事件の犠牲者のひ孫で、事件を題材に卒業論文を執筆した田辺里穂子さん=長岡市千歳1の新潟日報長岡支社
日連丸事件の犠牲者のひ孫で、事件を題材に卒業論文を執筆した田辺里穂子さん=長岡市千歳1の新潟日報長岡支社

 太平洋戦争中、県人数百人を含む約2800人が乗船した旧日本陸軍の輸送船「日連丸」が、北海道釧路沖で米潜水艦の攻撃を受け沈没してから、16日で82年となる。長岡出身で、犠牲者のひ孫に当たる江戸川大学(千葉県流山市)4年田辺里穂子さん(21)は、日連丸事件を題材にした卒業論文を執筆した。犠牲者の遺族にインタビューし「悲惨な出来事を伝えていってほしいという強い思いを受け取った」と語る。

 日連丸は1944年に沈没し、約2800人が死亡した。事件は軍事機密とされ、生存者や遺族は長い間、事実を知らされなかった。

 犠牲者の一人で、田辺さんの父方の曽祖父である新一郎さんは、高柳町(現柏崎市高柳地域)の出身。新潟県出身者を中心に構成された第4野戦病院の衛生兵として乗船し、24歳で帰らぬ人となった。

 田辺さんは幼い頃から祖母の家で、...

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