
シャープのEV試作車=2025年10月、東京都江東区
シャープが台湾の鴻海精密工業の傘下に入って約10年。資産や人員のリストラ頼みで経営再建はなお途上にあり、混迷が深まったようにさえ見える。活路を求める電気自動車(EV)や人工知能(AI)も事業の新たな柱には育っていない。
▽譲渡話が頓挫
「雇用は守ってほしかったが、経営判断は正しいとも思う」。中小型液晶パネル生産拠点の亀山工場(三重県亀山市)に勤務する30代の男性は複雑な心境を吐露した。
亀山の第2工場は液晶パネル事業の不振を理由に鴻海への譲渡話が持ち上がったが、交渉は頓挫した。「鴻海側にメリットがない」(シャープの沖津雅浩社長)というのが理由だ。8月をめどに操業を停止し、約1170人を対象に...
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