注意欠如多動症(ADHD)の診断数増などを背景に、治療薬「コンサータ」の供給不足が続いている。日本では同種の成人向け代替薬がなく、当事者からは長期化の影響を懸念する声が相次ぐ。ただ向精神薬は過去に乱用問題が起きたことも踏まえ、流通管理は極めて厳格。不正取引の恐れもあり、対応が難しい。

 ▽悲痛

 「仕事にならず休職も考えている」。薬局で欠品が目立ち始めた昨年以降、発達障害当事者協会(東京)には悲痛な声が寄せられている。ADHDは落ち着きのない行動や、集中力が続かず単純なミスや忘れ物が多いなどの症状がみられる。コンサータは即効性が高く、薬による緩和は生活と直結しており、飲まない影響は大きいという。...

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