上越市清里区の田を記した地図。各生産者が平場だけでなく山間地の田も管理する=2月、上越市清里区
上越市清里区の田を記した地図。各生産者が平場だけでなく山間地の田も管理する=2月、上越市清里区

 コメ生産の現場では、個人生産者の離農が進んでいる。コメの安定供給には農地の集積・集約による大規模化が鍵とされるが、引き受ける大規模生産者からは「これ以上無理だ」との声が上がる。人手や設備の不足、厳しい耕作条件などが大規模化の壁となっているのが現実だ。生産者の声を聞いた。(報道部・山本司)=4回続きの3=

<2>後継めど立たず法人解散…他社に農地の利用権委譲「地主に迷惑かける前に」

 生産効率が良い平場と比べ、山間地の田は作業効率の悪さから引き受け手が見つかりにくい傾向にある。農地保全という役割も担い耕作を続けてきた農家も、利益確保との間でジレンマに揺れる。

 魚沼市の守門、入広瀬、広神の3地域でコメやソバなどを栽培する一般財団法人「魚沼農耕舎」。受託農地は山手線内に匹敵する広大なエリアに点在する。管理地間の最長距離は約27キロに及び、田から田への移動が効率的な作業を阻む。

 離農者からの要請はほぼ拒むことなく受託してきた。面積は一時約100ヘクタールに達したが、今は66ヘクタールに減らした。

 魚沼農耕舎の前身は、市町村合併前の3村にあった農業公社。当初は、作り手がいなくなった山間部の田を守ることが主目的だった。しかし...

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