
新潟県が県立公園で初めての導入を目指す「パークPFI」(公募設置管理制度)を巡り、鳥屋野潟公園鐘木地区(新潟市中央区)での参加を表明していた事業者が昨年12月に辞退したことが15日、分かった。建設費や資材の高騰で事業者が断念したという。県は募集の条件を定めた指針を見直し再公募する方針だが、年単位の時間がかかる可能性もあり、めどは立っていない。
【鳥屋野潟南部】県立公園「パークPFI」参加事業者の公募スタート
パークPFIは、民間事業者が公園内で飲食店などの商業施設を営業し、収益の一部を園の整備費用に充てる手法。都市公園に民間資金を活用する整備・管理手法として全国で導入が進んでいる。花角英世知事は「利用者、県、民間が『ウィンウィンウィン』となる環境を実現したい」と県内での導入を目指している。
県は事業者から提案などを募る「サウンディング調査」を2回行い、鳥屋野潟公園鐘木地区での事業者を昨年7月に公募を開始。1事業者が9月に参加を表明したが、12月に辞退した。県は事業者を非公表としている。
県が当該の事業者に聞き取りしたところ、近年の資材や人件費の上昇で建設費がかさみ、予算の想定を大幅に超え、初期投資や運営費用の回収が困難と判断したという。
県が定めた指針は、にぎわいを創出するようなカフェやレストランといった飲食施設のほか、新しい駐車場や園路、遊具の整備などを条件とした。県都市整備課は「県の条件がネックになっているわけではない」と説明するが、事業者が参入しやすくするため、指針を作り直すことを決めた。施設の用途を含めて「何を変えるかはこれから検討する」という。
サウンディング調査に参加したある事業者は、パークPFIは公園ゆえの制約があると指摘。「休日は人が多いが、平日は人が少なく、変動的な利益をコントロールする必要がある。酒を出して夜も長く営業するわけにもいかない」と採算面の課題を挙げる。
県がパークPFIの導入を目指している鳥屋野潟公園鐘木地区=新潟市中央区
県はことし2月ごろに事業者を決める予定だったがスケジュールは未定になった。もう一つの候補地である島見緑地(新潟市北区)を含め、パークPFIの導入に向けて検討を続ける。
県によると、他県でも、採算性を理由に事業者が辞退した例が複数あり、再公募までに1、2年かかった自治体もあるという。都市整備課は「幅広い事業者にヒアリングし、どうやったら実現できるのか考えたい」としている。...











