国内初飼育下で自然繁殖のひな 旅立ち間近すくすくと

 佐渡市新穂長畝の佐渡トキ保護センターは2004年6月21日、日本で初めて人工飼育による自然繁殖に成功したひなの写真を公開した。今月14日に撮影した。同センターは「ひなはほかの人工育すうで育ったひなと比べても元気だ。7月中旬には巣立ちができそう」と話している。【2004/06/22】

人工飼育下の自然繁殖で国内初成功した優優(左)と美美(右)のペアとひな(佐渡トキ保護センター提供)

 優優(ゆうゆう)(雄)と美美(めいめい)が4月28日に産卵。親鳥が卵を抱えて5月25日に自然ふ化に成功した後、親鳥がひなに餌をやるなどして、ほとんど人の手が入らない形で育ててきた。

 同センターによると、最近ひなは、親からもらったドジョウを丸飲みできるまでに成長した。

 佐渡トキ保護会の佐藤春雄前会長は「人工飼育という難しい環境下で成功したことは大きな意義がある。これだけ大きく成長すればもう安心だ」と喜んでいた。