31日投開票の第49回衆院選で、新潟県柏崎市安田の新潟産業大付属高校に27日、期日前投票所が設けられた。県選挙管理委員会によると、高校に期日前投票所が設置されるのは県内初。市内在住で18歳以上の生徒24人が緊張した面持ちで1票を投じた。
同校は毎年、市選挙管理委員会の職員から主権者教育の講義を受けたり、模擬投票を行ったりしている。
ただ柏崎市でも若年層の投票率は低い傾向にあり、市選管は若者にもっと選挙や政治に関心を持ってもらおうと、同校に依頼して期日前投票所を設置した。
27日は校舎内の会議室を投票所とし、市選管委員2人が立会人を務めた。正午に投票所が開かれると、昼休み中の生徒のほか、教職員も次々に訪れた。
生徒は市選管の職員から名前を確認され、新潟2区の小選挙区の投票用紙を受け取った。慎重に投票箱に1票を投じた後、比例代表と最高裁裁判官の国民審査の投票も行った。
初めての投票を終えた3年の女子生徒(18)は「投票に向けて新聞を読んだり、街頭演説に行ったりして候補者の情報を集めた。一人の1票で未来が変わるという意識を持つことができた」と話した。
市選管の荒木憲彦係長は「若者の選挙離れは全国的な課題で、投票に行きやすい環境にすることも大事になっている。今後も高校での投票所設置を検討したい」と語った。