第48期棋王戦、第3局の対局前の様子
第48期棋王戦、第3局の対局前の様子

2017年、新潟競馬場で競馬を楽しむ渡辺棋王

JRAのサイトなどを駆使しながら理詰めで予想する

パドックで馬を見つめる渡辺明棋王

バックヤードツアーで顔なじみの騎手たちと談笑する棋王=2017年7月撮影

渡辺棋王が好きなお菓子として挙げた万代太鼓

藤井五冠が乗ったことがなく、楽しみにしていたというE653系車両

対局前の静かな対局場。熱戦が続く

検討を続ける控え室
2020年の第45期棋王戦第3局の終局後の様子=2020年3月1日、新潟市中央区

2017年、一度に10人の小学生とそれぞれ対局した渡辺明棋王(2枚とも)

新潟市中央区の新潟グランドホテルで5日に指される棋王戦第3局(新潟日報社など主催)。渡辺明棋王(38)に藤井聡太五冠(20)が挑みます。渡辺棋王はご両親が新潟県上越市の出身と、新潟とゆかりがあります。

10連覇中の棋王戦では、毎回、新潟県内で対局を行っています。新潟日報社の将棋愛好記者が、渡辺棋王の魅力や取材の思い出などをつぶやきがてら、ひっそりと展開していきます。合わせて、棋士の皆さんが語る新潟県の魅力なども紹介します。

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[棋王戦・第3局]まとめページはこちら

※[プレーバック棋王戦]など、過去の記載に関してはいずれも肩書きは当時のものです

テキスト速報の更新は終了します。棋王戦第3局の詳しい記事は、新潟日報デジタルプラス・新潟日報の紙面で紹介します。

▽5番勝負の第4局は3月19日です

▼心を振るわす棋王戦第3局となりました。渡辺棋王、そして藤井五冠によるトップレベルの応酬が、名局を生み出したのだと感じています。新潟の地でこんなに素晴らしい対局が見られ、幸せでした。次の第4局が今から楽しみです。

▼両者死力を尽くした対局が終了。渡辺棋王は大きな1勝を挙げ、11連覇に望みをつなぎました。藤井五冠の最年少六冠の可能性は、次局以降に持ち越しとなりました。

藤井五冠が投了。174手で渡辺棋王が勝利しました

▼渡辺棋王、藤井五冠とも前傾姿勢で読みに集中しています。勝負どころです。

▼渡辺棋王対藤井五冠は、渡辺棋王の2勝15敗。大きな差がついています。このことについて、渡辺棋王は対局前、「それはもちろんいろいろ考えてやってきてはいるんですが、やっぱりこの1カ月で(棋王戦を)2局やってきて、それを、うーん、まあ結果は出ていないですけれど、自分なりに毎回テーマだったり、調整しているところはあるので、そのあたりをもう一つ一つ、そうですね、積み重ねていくしかないかなというところです」と答えました。

局面は終盤。双方の残り時間も少なくなってきました。どんな形で勝負がつくのでしょうか。

検討を続ける控え室

▼大盤会場では、まだまだ難しい局面が続いているとの声が上がります。

▼控え室では「渡辺棋王が指しやすいのでは。これは落とせない」という声が出ています。

▼藤井五冠は2022年度、先手番で31勝1敗と圧倒的な強さを見せています。今対局も藤井五冠の先手番。渡辺棋王にとって、ここをブレークできれば非常に大きいでしょう。次の第4局に進むなら先手、後手が入れ替わり、渡辺棋王は自らの先手番ともなります。渡辺棋王にとっては、楽しみが大きくなるところでしょう。

▼昨年の第47期棋王戦は、第43期で当たった永瀬拓矢王座との戦いになりました。粘り強い指し回しの永瀬王座を迎え撃ち、開幕2連勝で新潟入りした渡辺棋王は、対局前日の取材で「お互いに手の内は分かっている。長い手数になることが多いので、折れないように指したい」と語っていました。翌日の対局は、永瀬王座が意地を見せ、すきを逃さずに流れをつかみ、一気に押し切りました。ただ、その後の第4局は渡辺棋王が勝利。10連覇を果たし、タイトル数は通算30期となった。後輩と当たってきたシリーズを制し続け、連覇を10まで伸ばした渡辺棋王。この翌年、つまりは今年、最強の挑戦者を迎えることになります。

[プレーバック棋王戦10]

第47期(2022年)
渡辺棋王VS永瀬拓矢王座
・3勝1敗で渡辺棋王が10連覇
・タイトル通算30期に

新潟対局は第3局
会場:新潟グランドホテル
結果=永瀬王座の勝ち(1勝目)
87手で終局、角換わり腰掛け銀の展開。

▼両者による熱戦が続き、大盤解説会場でも多くのファンが成り行きを見守っています。藤井五冠は対局前、「新潟のファンの方々にも楽しみにしていただいている1局になると思うので、それに応えられるような熱戦にできればと思っています」と語っていました。ファンの期待に応え、六冠を決められるでしょうか。

▼渡辺棋王もファンの来場を心待ちにし「明日(3月5日)は熱気のある大盤解説会になると思うので、こちらもそれに応えたいですね」と話していました。棋王10連覇中の意地を見せ、ファンの期待に応えたいところです。

対局前の静かな対局場。熱戦が続く

▼駒の話を含め、対局に向けた2人の意気込みや新潟県への印象などを収録したインタビューを、「新潟日報デジタルプラス」に掲載しています。

まとめページというところで見ることができます。

▼渡辺明棋王も、新潟県三条市の駒師、大竹日出男さんの駒について、インタビューでこんなふうに語ってくれています。

「竹風さんの盛り上げは持っていませんが、彫り埋めは持っています。(例年、新潟県で行われる)こちらの棋王戦では、竹風さんの盛り上げ駒2種類を使わせてもらっていますが、もう駒界の大御所中の大御所ですので。前夜祭でも、駒プレゼントとかも前夜祭の目玉としてやっていたくらい将棋界でも有名な方なので。そうですね、こういうタイトル戦で使わせて頂く駒としては、はい、それは文句ないというところじゃないでしょうか」。

大竹さんの駒は、将棋界を代表する2人にも認められているんだと実感しました。

▼対局前日に、両対局者に取材する機会があります。藤井五冠には、新潟県三条市在住の駒師、大竹日出男さんの駒についてどう感じているか、普段使っているかと聞いてみたいと思っていたところ、意外な縁がありました。

藤井五冠はこんなふうに教えてくれました。「私自身も竹風さんの駒を持っていまして。子どもの頃に、祖父に買ってもらったもので、奨励会の頃も使っていたんです。木地が「虎斑(とらふ)」だったと思うのですが、すごくきれいな駒で。いい駒を使っているだけで、強くなった気がするという感じで(笑顔)。まだ当時、奨励会の頃だったんですけど、そういう効果も少しあったのかなと思ったりしています。なので、今回、竹風の駒にしていただいて対局できるのはうれしく思います」。

新潟の駒師の駒を使って、藤井五冠が修行し、強くなっていったかと思うと、新潟県民としては、不思議な縁、そして親近感も覚えます。...

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