世界文化遺産登録を目指す「佐渡島(さど)の金山」(新潟県佐渡市)は今、戦時中の歴史認識を巡り対立のはざまに立たされている。日本政府は「厳しい環境で働かされた朝鮮半島出身者がいた」という事実は認めながらも、強制労働は否定する。一方の韓国政府は、一向に折り合わない歴史認識を念頭に、日本政府の対応へ懸念を抱く。3月16日の日韓首脳会談で元徴用工訴訟の解決策を韓国が示し、関係改善の兆しは見えつつあるが、国同士の歴史認識に対する溝はいまだ深い。日韓は歩み寄ることはできるのか。韓国を訪ね、識者や証言者に会い、解決の糸口を探る。

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<1>折り合わない日韓の歴史認識

<2>賃金、住まい、現場環境…労働条件見解さまざま

<3>佐渡金山の価値、江戸時代に絞る

<4>世論で対日姿勢揺れる韓国政権

<5>家族同伴、日韓で見方異なる

<6>政治問題化に地元戸惑い

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