◎新潟日報生成ＡＩがポイント紹介！
佐渡金山の世界遺産登録に向け、江戸期の過酷な労働を強いられた「無宿人」に焦点。貧困などで故郷を失い、佐渡へ送られた彼らは、金山の排水作業に従事し、命を落とす者も。しかし、彼らには仲間を弔う温かい一面も。光と影の両面から歴史を捉え、伝えることの重要性を訴えます。

　国連教育科学文化機関（ユネスコ）に提出した「佐渡島（さど）の金山」（新潟県佐渡市）の推薦書で、対象とした江戸期にも「影」はある。坑内で過酷な作業を強いられた「無宿人（むしゅくにん）」だ。

◆追悼の気持ち今も

　４月中旬、佐渡金山にほど近い山中にある「無宿人の墓」で営まれた供養祭。毎年の恒例行事で、線香の煙が立ち上る中、花が供えられた墓碑に市民が目を閉じ、手を合わせた。

　供養祭を営むのは、島内の僧侶らだ。代表の大澤妙説（みょうせつ）（７６）は「無宿人の苦しみがあったからこそ、相川の繁栄があるんですよ」と語る。世界遺産に登録されたあかつきには、世界の人々にも広く知ってもらいたいと思っている。

無宿人の供養祭で、墓参りをする参加者。当時の辛苦に思いをはせ、冥福を祈った＝４月、佐渡市相川地区

　無宿人とは、貧困や天災、...

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