かつて弥彦線や越後線で「白地に黄色の太帯とライトグリーンの細帯」が配色された電車を見かけたことはないでしょうか。この配色の電車は、走行していた区間が主に弥彦線だったことから「弥彦色」と呼ばれていました。当時の弥彦色の車両は、新しい車両と入れ替わる形で2015年3月ごろを最後に定期運用から退き、その後、廃車となっていました。
その「弥彦色」を施した車両が、11月3日に復活します。

かつて弥彦線を走っていた115系弥彦色の車両
=2014年6月、弥彦村・矢作-吉田間
JR東日本新潟支社が、2018年2月に「私と通勤・通学電車 みんなで選ぼう115系車両デザイン」と銘打って、115系車両に施す車両のデザインを募集しました。そこで1位に選ばれたのは252票を集めた、白地に濃淡2種類の緑色の帯が入った「二次新潟色」。弥彦色は248票でわずかに及ばず2位でしたが、JR東日本新潟支社は弥彦色のリバイバルも発表していました。
二次新潟色の車両は、一足早く9月から運行を始めていますが、弥彦色の車両は定期点検と合わせて夏頃から埼玉県の大宮総合車両センターで「お色直し」を施していて、すべての作業が完了した10月31日に埼玉から新潟へと戻ってきました。
そんな「弥彦色」の車両を少しでも早く撮影しようと、大宮から新潟市の新潟車両センターまでの間、上越線や信越線などの沿線には、多くの鉄道ファンがカメラを持ってスタンバイ。列車が通り過ぎたことが当日、SNSなどで次々と報告されました。
「これはもう、行くしかない」と、新津駅まで撮影に訪れました。
到着までおよそ1時間前の新津駅ホームには、すでに10人ほどの鉄道ファンがカメラを構え、待ちわびていました。20時23分、新津駅3番線に「回送」表示の真新しい塗装の列車が到着。およそ7分の停車の間、待ち構えていた鉄道ファンは一斉にシャッターを切り始め、私も多少慌てながら写真に収めてきました。
到着までおよそ1時間前の新津駅ホームには、すでに10人ほどの鉄道ファンがカメラを構え、待ちわびていました。20時23分、新津駅3番線に「回送」表示の真新しい塗装の列車が到着。およそ7分の停車の間、待ち構えていた鉄道ファンは一斉にシャッターを切り始め、私も多少慌てながら写真に収めてきました。

弥彦色への「お色直し」が終わり新潟に戻ってきた車両
=2018年10月、新潟市秋葉区のJR新津駅
新しい「弥彦色」の車両は、11月3日と4日にイベント列車「復刻弥彦色 越後ぐるっと周遊号」として運用にあたります。新潟駅を9時14分に出発、越後線を通って弥彦駅には11時前に到着する予定です。復路は12時半前に弥彦駅を出発、信越線・羽越線・白新線を経由しながら、およそ2時間をかけて新潟に戻るということです。また今後は、主に越後線や弥彦線で定期運用にあたるということです。
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