
街頭で最低賃金の引き上げなどを訴えたメーデーのデモ行進=5月1日、新潟市中央区
2024年の春闘は、大手企業を中心に労働組合の要求への満額回答が相次いだ。ただ、新潟県内の労働者からは「別世界の話」「生活は苦しい」との声が聞こえる。過去最高水準ともされる賃上げムードのさなかにあって、地方の中小企業や非正規で働く人々には必ずしも恩恵が届いていない実態がある。5月1日は労働者の祭典「メーデー」。誰もが安心して働ける日は訪れるのか。
▽運輸業者「標準的な運賃下回る仕事が多い」
30年以上にわたってハンドルを握る新潟市東区の男性(56)。勤務先の運送会社では2024年、社員の平均で月給が約3千円も上がった。喜ばしいことだが、上昇幅はわずか1%。男性は...
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