
2次調査で見つかった溝の断面。3次調査でも同様の溝が数カ所で確認された=2022年9月28日、長岡市寺泊入軽井(森貴教准教授提供)
新潟県長岡市寺泊地域の入軽井地区と和島地域の上桐地区にまたがる赤坂遺跡の発掘調査で、集落跡の周りに見つかっていた溝が環壕(かんごう)の一部であることが、5月29日までに分かった。調査に当たった新潟大学人文学部考古学研究室は、争いが頻発した弥生時代に造られた環壕集落周囲に堀を巡らせた集落。争いが頻発した弥生時代に多く造られた。水が張られていた形跡がある場合は「壕」を「濠」と表記する。西日本に多く造られ、県内では新潟市秋葉区の古津八幡山遺跡や、村上市の山元遺跡などがある。であることが裏付けられたとしている。
赤坂遺跡は弥生時代後期の遺跡で、これまでの調査では、溝の幅や深さが同時代の高地性集落の中で新潟県内最大規模であることが分かっている。2世紀から3世紀前半の集落跡とされ、標高90メートル以上の山中にある。発掘調査は考古学研究室の森貴教准教授らが、2021年から実施。2次調査までに幅約7・3メートル...
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