山口陽子さんが作ったラナンキュラスのギャザリング(左)とヒヤシンスを使ったギャザリング(右)(写真映像部・中里一也撮影)

 多くの苗がぎっしりと詰まっている器の上は、色とりどりの草花がふんわりとして満開の状態だ。切り花を使ったフラワーアレンジメントのようだが、「ギャザリング」という新しい寄せ植えの手法だ。

 一般的な寄せ植えは、ポットから出した苗をそのまま鉢に植え替える。苗が成長し、満開になるのを待つので、苗は余裕をもって植えることが多い。

 ギャザリングは、苗の土を落としたり、何本かに分けたりして、根を処理する。スリムになった苗を何種類か組み合わせ、手のひらの中で「小さな花束」にしていく。花束を器に隙間なく植え込むことで、完成した瞬間から満開の花が楽しめる。

 愛知県の青木英郎(ひでお)さん(70)が「プランツ・ギャ...

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