住民らがたいまつを振り回して歩いた稲虫送り=柏崎市の別俣地区
住民らがたいまつを振り回して歩いた稲虫送り=柏崎市の別俣地区

 新潟県柏崎市の別俣地区で、田んぼの害虫を追い払う伝統行事「稲虫(いなむし)送り」が行われた。山に囲まれた農道を、たいまつを手にした住民ら約120人が歩き、豊作を願った。

 稲虫送りは、炎で害虫を集めて駆除するという伝統行事で、出穂前の7月中旬に行うケースが多い。住民によると、別俣地区では一時途絶えたが、1980年代に細越集落の有志が復活させた。後に別俣地区全体で行われるようになった。

 7月13日午後8時、住民らはカヤで作った約2メートルのたいまつに火を付け、各集落を出発。農道を歩きながら「送れやー、送れやー、稲虫送れやー」などと声を出し、たいまつを上下に揺らした。最後は3集落が合流し、たいまつ...

残り56文字(全文:356文字)