公開練習でストレッチをする小海遥=7月、東京都世田谷区
公開練習でストレッチをする小海遥=7月、東京都世田谷区

 新潟県妙高市出身の小海(こかい)遥(21)=第一生命グループ=が8月9日(日本時間10日未明)、パリ五輪の陸上女子1万メートルに出場する。相次ぐ故障と闘いながらも急成長し、目標でさえなかった初の五輪切符をつかんだ。走ることをやめなかったのは「憧れの人」、服部勇馬選手(30)=トヨタ自動車・新潟県十日町市出身=の諦めない姿に、励まされたからだった。(本社運動部・渡辺伸也)

 「びっくり」「信じられない」-。自己ベストを1分以上縮めたこの1年、走るたびに自分への驚きが口を突いた。国際大会の出場は昨夏のアジア選手権のみ。質の高い練習によって、「雲の上の存在」だった五輪の切符を手にした。

 新井中時代は...

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