
男子iQFOiL級に出場した富澤慎=マルセイユ(ロイター=共同)
パリ五輪が8月11日、戦いの幕を下ろした。新潟県関係では8競技計10選手が代表入りし、大歓声が戻った五輪の舞台で躍動した。県勢は東京五輪に続き、2大会連続でメダリストが生まれ、集大成と位置づけたベテランは全力のプレーを見せた。パリでの活躍を振り返り、4年後のロサンゼルス五輪に向けた期待と課題を探った。(3回続きの2)
悔いなく5度目の挑戦を終えた。日本セーリング界初となる、五輪5大会連続出場の富澤慎(トヨタ自動車東日本・新潟県柏崎市出身)。新種目iQフォイル級に挑戦し、24選手中18位に終わったレース後、一線から退くことを示唆した。
新種目への適応に苦しみながら、何とか五輪出場権を得た。だが、予選13レース中、一桁順位は3本のみと世界のスピードに圧倒された。iQフォイル級の適正体重は100キロとされ、3年前の70キロから...
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