満蒙開拓団の悲劇を通し、平和の重みを胸に刻んだ講演会=柏崎市
満蒙開拓団の悲劇を通し、平和の重みを胸に刻んだ講演会=柏崎市

 満蒙開拓団として、家族で旧満州(中国東北部)に渡った須田一彦さん(87)=新潟県阿賀野市=の講演会が、柏崎市文化会館アルフォーレで開かれた。戦後の引き揚げの苦難、家族との死別などを語り「二度と戦争の悪夢を繰り返してはならない」と訴えた。

 講演会は9月初旬に開かれた。須田さんは教員だった父ら一家5人で旧刈羽郡中里村(現長岡市)から1940年12月に中国大陸へ渡った。

 現地の人と仲良くなり、穏やかな生活を送ったが、敗戦で状況は暗転。開拓団は逃避行を強いられた。

 暴徒の襲撃を受け、集団自決の話が出たり、妹や弟を亡くしたり、過酷な状況に見舞われた。

 一方で、須田さんは「開拓団は誤った国策の被害者だっ...

残り179文字(全文:479文字)