
サルやイノシシが来るため栗拾いを中止した今井観光栗園。チェーンを張るなどして一般の人が立ち入れないよう周知している=五泉市刈羽
新潟県内有数の栗の産地である五泉市で、サルやイノシシによる被害が出ている。村松地区の今井観光栗園(刈羽)では、サルやイノシシが園内に出没するため、40年以上続く恒例イベント「栗拾い」を中止した。2023年からサルがやってくるようになり、観光客への被害を懸念しての判断だ。猟友会が威嚇射撃などを行っているが、対策には限界もあり頭を悩ませている。
今井観光栗園では毎年9月中旬から10月中旬まで、観光客の栗拾いを受け入れていた。しかし、23年秋ごろに初めてサルが何頭かで園内に出没するようになった。24年夏にも近くの畑で農作物被害があり、栗園に観光客を入れる栗拾いは危険があるとみて中止を決断。イノシシが木の下を掘り起こすなどの被害もあった。
代表の目黒幹夫さん(72)は「ボスザルと数頭が何度もやってきて、栗の中身だけ食べていく」と頭を抱える。栗の直売や栗おこわは従来通り販売しているが、「売り上げは去年の6割くらいに落ち込んだ」と嘆く。

栗園周辺を電気柵で囲う対策を講じても、...
残り465文字(全文:904文字)