
飯吉由美社長
新潟県内企業で世代交代や代替わりが相次いでいる。先代の流儀を踏襲しつつも、若い感性で時代を見つめ、新たな領域にチャレンジし、県内経済に新風を吹き込む。他社などでの修業時代に何を学び、経営者として今、どのようにビジネスを展開しているのか。若きトップたちの視座を探った。(8回続きの5)
アユを英語で「Sweetfish」という。そのイメージ通り、甘口の日本酒を造り続けてきた鮎正宗酒造(妙高市)。6代目の飯吉由美社長(42)は低アルコールのスパークリング日本酒を発売するなど、若者や女性を意識した酒を送り出している。「面白いかな、お客さんがびっくりしてくれるかな、という気持ちで酒造りをできている」と手応えを語る。
豊富な湧き水を生かした柔らかな酒が特徴だ。長野県境まで5キロほどの豪雪地帯。塩辛い保存食が多い中で、...
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