小柳卓蔵社長
小柳卓蔵社長

 新潟県内企業で世代交代や代替わりが相次いでいる。先代の流儀を踏襲しつつも、若い感性で時代を見つめ、新たな領域にチャレンジし、県内経済に新風を吹き込む。他社などでの修業時代に何を学び、経営者として今、どのようにビジネスを展開しているのか。若きトップたちの視座を探った。(8回続きの8)

 建設業とデジタル技術の融合を図り、生産性向上や働きやすい職場環境の整備を進める小柳建設(三条市)。主導するのは、2014年に32歳の若さで3代目の社長に就任した小柳卓蔵氏(43)だ。立体映像技術を応用した建設業向け業務支援システムを日本マイクロソフト社(MS)と共同開発するなど、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、業界の変革をけん引している。

 小柳氏は祖父が創業した小柳建設に2008年に入社した。三男で将来起業したいという思いがあり、「学生時代に学んだ法律を実務で生かしながら、マネーリテラシーを身に付けたい」と、就職先は金融会社を選んだ。

 主に...

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