
佐藤俊輔社長
新潟県内企業で世代交代や代替わりが相次いでいる。先代の流儀を踏襲しつつも、若い感性で時代を見つめ、新たな領域にチャレンジし、県内経済に新風を吹き込む。他社などでの修業時代に何を学び、経営者として今、どのようにビジネスを展開しているのか。若きトップたちの視座を探った。(8回続きの7)
「コーヒーの力で、人々の人生を感動で満たす」。コーヒー加工販売を手がける鈴木コーヒー(新潟市中央区)の佐藤俊輔社長(44)は、2014年に父親の佐藤健之・現会長(71)から社長を引き継ぎ、23年の創業60周年を機に定めた「企業パーパス(存在意義)」を社内外に掲げる。目指す方向を定め、小売りの強化や新潟らしい商品開発で業界を引っ張る。
コーヒーや食品材料などを飲食店に卸売りするほか、小売り事業にも力を入れる。コーヒー豆販売店を皮切りに、バウムクーヘン専門店、百貨店内のカフェなど県内で10店を運営する。
小売り事業では雪室で熟成させた「雪室珈琲(コーヒー)」などオリジナル商品が強みだ。新潟らしい商品で土産や贈答需要も狙う。雪室ブランドは...
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