
日本学校農業クラブ全国大会で最優秀賞になった上野千夏さん。学習カードなどを使い勉強した=上越市の高田農業高
農業を学ぶ全国の高校生が学習成果を競う「第75回日本学校農業クラブ全国大会」の農業鑑定競技会「作物」分野で、新潟県上越市の高田農業高3年の上野千夏さん(18)が最優秀賞に輝いた。高田農業高の最優秀賞受賞は3年連続。上野さんは「努力が報われて、すごくうれしい」と喜びを語った。
大会は「農業高校生の甲子園」といわれ、鑑定競技会のほか、農業の課題についての意見発表会などがある。2024年は都道府県大会などを突破した約1600人が出場し、10月に岩手県で開かれた。
農業鑑定競技会は、作物をはじめ野菜、果樹、畜産など10分野で999人が参加。高田農高からは上野さんを含めて8人が出場し、5人が優秀賞を受賞した。
作物分野では、作物の特徴や病害虫の種類、農業機械の部品の名称などが出題され、実物や写真を見ながら40の設問に回答。上野さんが最高点を取った。

苦労したのは、競技会の出場分野が細分化されたのに伴い、今年から出題範囲が大きく変わったことだ。教科書に載っていない用語も多く、本やインターネットで調べたり、教科書を取り寄せたりして懸命に学習。休み時間や放課後のほか、週末も学校で準備に没頭した。学校から南高田駅まで歩く時間も惜しくなり、自転車に乗ることで勉強時間を捻出した。
高田農業高校は2年連続で最優秀賞を取っており、「先輩から今年取れば3連覇だよと言われ、プレッシャーもあった」と笑顔で振り返る。
本番では...
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