
新潟市は2025年1月から水道料金を29%値上げする。市水道局は、人口減少などにより収支が悪化しているとし、安定した水道事業の運営のために市民に理解を求めている。ただ、値上げをしても資金残高は減り続ける見込みで、将来的にはさらなる料金改定の可能性もある。
水道局によると、人口減少や節水器具の普及などにより水道料金収入は年々減少。一方で耐震管への入れ替えといった施設更新費や維持管理費などの支出は今後さらに増えていく見込みだ。このため、有識者らでつくる市水道事業経営審議会は2024年1月、「現在の料金水準を維持した場合、2025年度には資金不足に陥る」として、29%の値上げが適当と水道局に答申した。
当初は10月の値上げを予定したが、能登半島地震を受けて2025年1月に延期された。値上げは消費増税以外では01年以来24年ぶりとなる。
市内の約8割を占める口径13ミリの水道メーターの家庭の場合、2カ月で30立方メートルを使用すると、現行料金の3872円から5038円へ、1166円の値上げとなる=表参照=。水道事業を経営している他の17政令市および東京都の料金(2024年1月1日時点)と、1カ月に20立方メートルを使用した場合で比較すると、値上げ後の新潟市は全国で4番目に高い料金水準...
残り329文字(全文:910文字)