昨年末、知人の写真家である染谷學さんの「六の船」と題した写真展を観ました。どこにでもあるような小さな港町でのスナップショット。誰もが気に留めるような光景でもなく、どこにでもある日常を写真にする視点がユニークでした。何か珍しいとか特徴的な人やモノを写真作品にするぞ!という気負いもなく、自然体に赴くままに旅をしているような作品で構成されていました。

 かつて仕事で訪れたり、ちょっと行ってみたいと思いついた場所がロケの現場になるそうで、撮影後のアフターすなわち地元居酒屋探訪が楽しみであるそうです。私もそうです。そして機材は、35㎜か50㎜の単焦点レンズのいずれかを装着したカメラ1台レンズ1本で全て撮...

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