
しな布、山菜など山の暮らしの魅力を語る國井千壽子さん=2016年12月、村上市山熊田
新潟県村上市と山形県鶴岡市とに伝わる伝統織物「羽越しな布」の発信に尽力し、「さんぽく生業(なりわい)の里企業組合」の総支配人を務めた國井千壽子さん=村上市=が12月9日、病気のため、村上総合病院で亡くなった。89歳だった。葬儀は既に執り行われた。村上市の山熊田集落の住民らと共に、しな布を全国、世界へと売り込んだ牽引(けんいん)力に関係者からは惜しむ声が上がった。
國井さんは1935年、中国・満州生まれ。山北町商工会の事務局長を2001年までおよそ20年間務めた。町おこしの一環として、シナノキなどの樹皮から作ったしな布をはじめとした山の暮らしに注目。山熊田集落の女性たちと2000年に生業の里を...
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