新潟県上越市と妙高市を管轄する上越地域消防局は、2024年の消防概況(速報値)をまとめた。火災発生は50件で前年から22件減ったが、高田地区の建物密集地で大規模な火災が相次いだ。年々増加傾向にある救急出動は過去最多の1万1487件だった。交通事故や水難事故などの救助は88件で2件増えた。

 火災は上越市が44件、妙高市が6件といずれも前年より減少した。ただ、発生場所別でみると、上越市の建物火災は29件と前年から5件増加した。高田地区にある本町通り沿いの密集地では、棟続きや近隣の建物に延焼して5棟以上を焼く火事が2、3月と10月に計3件あった。

 原因別でみると、田畑や空き地でのたき火・火入れが最多の10件。漏電や配線機器などの電気関係が6件、こんろ、ストーブ、放火(疑いを含む)がそれぞれ4件だった。

 火災による死者は2人で、前年から2人減った。

 消防局は日頃の防火意識に加え、逃げ遅れを防ぐ住宅用火災報知器の活用を勧めており「10年に一度を目安に電池の交換や機器本体を点検してほしい」としている。...

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