
落合剛之さんによる企画展に並んだ燕三条エリアの職人を写した写真(TAMBO提供)
新潟県五泉市出身で東京を拠点に活動しているアートディレクター落合剛之さん(37)が、燕三条エリアの職人が働く姿を紹介する写真展に取り組んだ。高度な技術を伝承し、誇りを持って日本のものづくりを支える人々を通じ、新潟県への興味や関心を持ってもらおうと企画。今後も県内の人物や産業への取材に意気込みを見せる。
落合さんは五泉市生まれ。新潟市中央区の新潟デザイン専門学校を卒業後、東京のデザイン会社に務めた。その後、都内でデザイン会社「TAMBO(たんぼ)」を2019年に設立し、自らが代表を務めている。
以前から、新潟への地元愛と未来へのメッセージを発信する写真展の構想を練っていた。その中で、燕三条エリアが「地場産業を軸に地域の特色を打ち出しやすい」としてテーマに選定。「Ultra Niigata(ウルトラニイガタ)」と題して、1月中旬から下旬にかけて、東京・表参道のギャラリーで初めて写真展を開いた。
燕三条エリアでは2024年夏、協力してくれた15社(個人作家含む)で、落合さんの企画方針を基に、独立フォトグラファーが写真を撮影した。ビニール製品のいづみ商会(三条市)、高級爪切りなどで知られる諏訪田製作所(三条市)、包丁メーカーの藤次郎(燕市)など多分野のものづくり企業で、職人が仕事をする姿を写した。

落合さんによると、写真展では各社の写真を1枚から数枚ずつ展示。来場者は記名者だけでも約60人おり、記名せずに来場した人も多かったという。
落合さんは会社設立後も、母校の新潟デザイン専門学校で...
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