サッカーJ1アルビレックス新潟は、2025年シーズンの開幕戦まで1週間を切りました。樹森大介監督が新たに就任し、例年以上に選手の入れ替えもあった今季。新潟日報では宮崎県の1次キャンプから、アルビ担当記者が現地に入り、紙面に記事を掲載してきました。ウェブ版の「新潟日報デジタルプラス」ではより詳しく、監督や選手の声、練習中の真剣な表情からふと見せる素顔の写真まで、皆さんに伝えています。

 今回、総仕上げの高知キャンプでも再び現地での取材を敢行。その様子をお届けします。担当記者は本日2月9日、大雪の新潟から、何とか高知県にたどりつきました。詳しくは最後のコメントをご覧ください。

 本日は練習が非公開のため、宮崎キャンプ時に聞いていた新加入のDF森昂大選手の話をお届けします。個人的にも好きだった、柿谷曜一朗選手とのエピソードを聞けてうれしかったです。

開幕の横浜M戦のキックオフまで…

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◆「ケリム」と新潟で再会したDF森昂大

(サッカーを始めたきっかけは)

元々野球やろうと思ってて、親に勧められてたのもあるんですけど。で、友達にサッカーやってみない?っていう風に誘われて、それが小学校1年生の時。誘われたのがきっかけで。それで練習に行って楽しくてサッカー始めたって感じですかね。少年団みたいな。

(昔から体は大きかった?)

いや、そこまで大きい選手ではなかったと思います。身長伸びたのは中学の2年ぐらいからです。180超えたのは高校2年とか、それぐらいですかね。

(サッカーに楽しさを感じた部分は?)

最初は、今はディフェンスの人間なんですけど、やっぱ点取るのが楽しかったんで、そこに魅力を感じて、やり続けてたと思います。

(長野県出身ですよね。プロを意識したのは?)

小学校の時はただ単に楽しくてサッカーやっていました。ちょうど中学1年生になる頃にできたクラブチームに1期生として入ったんですけど。そのチームがプロを輩出しようっていうのを目的に、つくられたチームだったんで、そこから意識は始めましたね。AMBICIONE(アンビシオーネ)松本というチームで。

(では、クラブの目的を実現した第1号選手?)

そうっすね。フィジカルコーチのケリム(小林ケリム正樹=新潟U-18 担当から今季トップチームのコーチに就任)もアンビシオーネです。1期生で同じで、再会できてびっくりしました。

(ケリムさんはどんな選手だったんですか?)

最初の方は一緒にセンターバック組んだり。でも、いろんなポジションやってましたね。サイドバック、ボランチ、フォワード。転々として。

(森選手のセンターバックはいつ頃から?)

小6ぐらいからですね。

(大学は、びわこ成蹊スポーツ大で)

大学1年の最初の開幕戦は右サイドバックとして出たんですけど、そっから3ヶ月ぐらいは試合には出れずにベンチで。サテライトリーグみたいなのにも出れずみたいな感じだったんですけど、夏の大会に出たときに点を取ったりとか活躍して、そこからチャンス掴んで試合に出れるようになりました。

(プロへの意識はずっと持ち続けていた?)

なりたいとは思ってたんですけど、もっとすごい選手がいっぱいいたんで、このままじゃなれないなみたいな感じで、意識はそこまでしてなかったです。現実味はあんま感じなかった。

(現実味が出たのは)

大学3年の10月ぐらいに初めてプロの練習に参加させてもらって、最初は湘南で。そこぐらいからちょっと注目されてるんだなって、意識し始めました。

(どの辺がプロに注目されるポイントだったと)

湘南に行った時に言われたのは、でかい割には、結構俊敏性、速さがあるところとか、そういうことは言われました。自分ではあまり感じなかったんで。そういうとこもあるんだって思いました。

(速さは自分としてはあまりアピールポイントではないと)

そうですね。速い人はほんとすごい速いんで。

(そうして徳島に入って)

徳島はスペイン人監督でやっていて、後ろの選手もある程度経験がある選手が多くて。僕が入って最初の方とかは全然半年ぐらいは慣れなくて。で、監督からも経験がもちろん足りないのと、ビルドアップとかでも、もっとこう自分を出してやってほしいみたいなこと言われて。1年目は、今のところのサッカー人生の中では1番苦しかった。初めて1年間通してほぼ試合に出れなかったっていうところが苦しかったですね。

(そこからなんか変えたことは)

特にやることは変えてないんですけど…、気持ち的な面ですね。試合には出れなかったけど、夏ぐらいには練習の中でもある程度やれる自信はあったんで。ある意味もうポジティブに、試合に出られないなら「来年のために今頑張ろう」っていう風にシフトチェンジしてやってました。ある意味、なんか割り切ってました。

(そこから主力へと)

そうですね。次の年...

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