火災から3年を前に三幸製菓が開催した慰霊式。遺族の姿はなかった=村上市
火災から3年を前に三幸製菓が開催した慰霊式。遺族の姿はなかった=村上市

 従業員6人が死亡、1人が負傷した三幸製菓(新潟市北区)の荒川工場(村上市)の火災から2月11日で3年となった。10日には、新潟地検が同社と当時の最高経営責任者(CEO)だった佐藤元保氏(54)の労働安全衛生法違反容疑での不起訴処分を正式に公表した。ただ、業務上過失致死傷容疑の捜査は今後も続く。火災で大切な人を失った悲しみや悔しさは消えず、遺族は会社側の責任が刑事裁判で明らかになる日を待ち望んでいる。

 「助かるはずの命だった」。火災で亡くなった女性の息子は、今も悔しさが込み上げる。「母のことを考えない日は一度もない」と言い、遺影に朝晩の食事を供える。

 火災が発生する前まで、三幸製菓による避難訓...

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