
経典が入った箱を担いで集落の家々を巡り一年の無事を祈った「村中大般若」=阿賀町豊実丁
経典が入った木箱を背負い集落を巡る新潟県阿賀町馬取(まとり)集落の伝統行事「村中大般若(そんちゅうだいはんにゃ)」が馬取集落で行われた。一行は集落の一軒一軒を訪れ一年の無事を祈願した。
村中大般若は、福島県との県境に近い馬取集落にある宝来寺に伝わる行事で、毎年1月28日に行われる。かつては40軒以上を巡っていたが過疎化が進み、2025年に訪れたのは16軒だった。
600巻ある大般若経を100巻ずつ六つに分けて収めた箱を、6人の檀家(だんか)が背負い、集落を回る。現在は背負い手の負担を減らすため、経典の一部を入れているという。
宝来寺の本堂で読経の後、雪が降る中、乙川大樹住職(37)を先頭に出...
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