展示されているマリア観音像=佐渡市相川下戸町
展示されているマリア観音像=佐渡市相川下戸町

 江戸時代の隠れキリシタンが信仰したとされるマリア観音像が、新潟県佐渡市相川下戸町の個人宅で公開されている。3月16日まで開催中の「佐渡國相川ひなまつり」に合わせ、享保びなとともに展示している。

 マリア観音像が公開されているのは15代、約300年続く旧家。観音像は木彫りで高さ約20センチ。蓮座に座り、子どもを抱いている。マリア観音は幕府の禁教令で弾圧されたキリシタンが聖母マリアに似せた観音像を作り、ひそかに信仰のよりどころにしたもの。

 マリア観音が作られた時期や経緯は伝わっていないが、代々仏壇の右奥に「災いが起こるので開けてはならない」と言い伝えられる厨子(ずし)があったという。1952年に研...

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