
高さ2・7メートルにもなる正鬼様を勇壮に飾り付ける住民=新潟県阿賀町熊渡
わらで集落の守り神を作る新潟県阿賀町の早春の伝統行事「ショウキ祭り」が熊渡(くまわたり)と夏渡戸(なつわど)の2集落で行われた。近年、高齢化と担い手不足で継続を断念する集落が相次ぐ中、伝統をつないで無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を祈った。
ショウキ様を「正鬼様」と表記する熊渡では3月8日に祭りを行った。集会所で作られた高さ2・7メートルにもなる正鬼様を、軽トラックを使いながら十数人がかりで正鬼神社まで運搬。神社の裏にある杉の大木にくくりつけ、やりや太刀を持たせて勇壮に仕上げた。
熊倉健一区長は「集落は高齢者ばかりになっちゃって」と嘆息するが、年間を通じてお参りが日課になっている住民もいると...
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