寄付講座開設のため、柏崎市と新潟大学の間で取り交わされた協定書の締結式=3月25日、柏崎市役所
寄付講座開設のため、柏崎市と新潟大学の間で取り交わされた協定書の締結式=3月25日、柏崎市役所

 新潟県柏崎市は3月25日、新潟大学と産婦人科分野の研究に関する協定を締結した。市が新大に寄付講座を開設し、新大からJA県厚生連柏崎総合医療センター(北半田2)に産婦人科の常勤医ら計3人が新たに派遣される。女性特有の疾患を持つ患者に専門治療やデータの解析研究を行い、健康増進や生活の質(QOL)向上を図るとともに、医療センターの産婦人科体制の維持を目指す。期間は4月1日から3年間。

 寄付講座の名称は「女性ウェルネス医学講座」で、柏崎総合医療センターと新大医歯学総合病院が研究拠点となる。柏崎市が大学に寄付講座を設けるのは初めてで、3年総額で6千万円を投じる。

 医療センターに派遣される医師は、産婦人科の常勤医1人と、週1、2日の手術日に執刀、指導を担う医師2人の計3人。通常の診療や手術を担いながら、子宮内膜症やその関連疾患、骨盤臓器脱などの患者には体の負担が少なく安全で再発しない治療を提供し、予防法の開発も進める。

 医療センターは柏崎刈羽地域で分娩(ぶんべん)を扱う唯一の医療機関。現在、産婦人科の常勤医は複数人いるものの、さらなる医師確保が体制維持への喫緊の課題となっていた。

 柏崎市役所で行われた締結式には、...

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