
第100回高田城址(じょうし)公園観桜会が3月28日、新潟県上越市で開幕する。春の上越ににぎわいをもたらしてきた観桜会だが、新型コロナウイルス感染禍で入り込み数は激減。誘客のあり方は転換期にある。多くの桜が老木となっていることも課題で、市民らによる長寿命化の取り組みも進む。長い年月を咲き継いできた桜。それをめぐる人たちの思いをたどった。(上越支社・平形凪紗)=2回続きの1=
高田城址公園の桜の歴史は明治時代にさかのぼる。市の資料などによると、1907(明治40)年、旧陸軍第13師団の兵営地が高田に決まった。在郷軍人団が「兵営地は荒れ果てた草地で花木がない。さびしい風景を変えよう」と寄付金を募...
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