農林水産省がまとめた2023年11月の「漁業センサス」からは、県内の漁業の置かれた厳しい状況が明らかになった。海や漁業の現状を考える新潟日報社の長期企画「碧(あお)のシグナル」でも昨年11月〜今年1月に海の漁業者を対象にしたアンケートを実施。漁獲量、収入の減少や担い手確保への不安が浮かんだ。一方、自然の中で仕事ができるといった漁の魅力も見えてきた。漁師たちのつぶやきを通し現状を探る。

 収入面では、多くの漁業者が厳しい経営環境を訴えた。5年前と比べた漁業収入の変化を尋ねたところ、「減った」が339人(64%)で、「増えた」は54人(10%)だけだった。また全体の6割弱が現在の収入に「満足してな...

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