署名への協力を呼びかける曽我ひとみさん=4月19日、佐渡市真野
署名への協力を呼びかける曽我ひとみさん=4月19日、佐渡市真野

 北朝鮮による拉致1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。被害者で佐渡市の曽我ひとみさん1978年8月12日、母のミヨシさん=失踪当時(46)=とともに北朝鮮に拉致された。2002年、ひとみさんは拉致されてから24年ぶりに帰国を果たしたが、ミヨシさんは日本に戻れないままでいる。ミヨシさんとの再会、帰国を願うひとみさんは署名活動や、佐渡市内の小中学校などで拉致問題を知ってもらうための講演を続けている。(65)が19日、同市真野の真野公園で母ミヨシさん=失踪当時(46)=ら被害者の早期救出を訴える署名活動を行った。曽我さんは報道陣の取材にも応じ、「拉致被害者全員がご家族のもと、ふるさとに一日でも早く帰れることを心から願う。日朝首脳会談2002年9月の第1回日朝首脳会談で北朝鮮は拉致を認め、謝罪。日朝間の不幸な過去を清算し、諸懸案を解決するなどの共通認識を確認した日朝平壌宣言が調印された。宣言で日本は国交正常化後の経済協力などの実施を明記。北朝鮮は「日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題」と表現した拉致の再発防止を約束した。02年10月に蓮池薫さんら5人が帰国。04年5月の第2回会談で蓮池さんらの子どもたち5人を日本に迎えた。の実現が一番大きな目標になる」と語気を強めた。

 署名活動は「曽我さん母娘(おやこ)を救う会」と佐渡市が実施した。同所で開かれた「真野桜まつり」に合わせたもので、曽我さんや同会のメンバーが来場者に署名を呼びかけた。曽我さんは署名した人に、パンフレットとブルーリボンを手渡した。

 曽我さんは活動機会を増やすため、昨年4月に...

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